
フレーズで覚える英語表現集 – 丁寧な依頼 –
本日のテーマは、【丁寧な依頼】(how to ask for a favour)について、です。
旅行の際に、現地の方と簡単なコミュニケーションをとりたい場合や、海外の気のおけない友人とメールをやり取りする場合でしたら、”please”を文頭・文末につける・”Can you~?” を使ってお願いする程度でも大丈夫ですが、ビジネスの場となると、お相手の方に失礼のないよう、きちんとした敬語表現を使いこなす必要があります。
日本語同様、英語にも(おそらく日本人が【依頼表現】と聞いて、パッと想像するよりも、ずっと沢山の!)フォーマルな言い回しが存在しています。丁寧な文章は、どうしても長めになりますが、一旦ベースの型を覚えてしまえば、使いこなすのは、そう難しくはありません。
今回は、英語での【ビジネスで使える丁寧依頼表現】を中心に集めていますので、いろいろな言い方を学んでいきましょう。
FORMAL
- We would be very happy/[grateful/delighted/ thrilled] if you would~
”would” の部分が過去形になり、さらに”very”という強調語句を置くことで、「〜していただけるとありがたいのですが」といった意味合いになります。”happy”と置き換えられる単語はいくつかありますが、”thrilled”は、やや女性的な響きを持っています。
- Would you be willing to do~ for me, please?
「〜していただけるでしょうか?」というニュアンスです。Would you~?の後に未来進行形の
- Would you be able to ~?
こちらは、”Would you~?”と””Could you~”を足したような言い方ですが、「〜していただくことは可能
- Would you be so kind as to~?
- Would you be kind enough to~?
比較の原級である
- Would you mind ~ing
- Would you mind if I ask you to do~
- Would you mind if I used it?
動詞”mind”:「〜を気にする」を使った表現でも、このように3通りの言い方ができます。”mind”の後ろには、”enjoy”などのように、~ing形が続く点に注意が必要です。なお、3番目の例文で、”mind if S 過去形〜”となっているのも、英語の過去形にすると丁寧度が増すという性質を反映したものです。
動詞”mind”を使った依頼表現では、応答の仕方にも気をつけます。もともと「あなたは気にしますか?」という意味なので、「構いませんよ・問題ありませんよ」という肯定的な内容の返答をするには、”Not at all.”や”No problem.”などの否定の形を使います。ここで”Yes”と答えると、自分の意図とは全く逆の「はい、気にしますので、ご遠慮くださいね」となってしまいますので、スムーズに使えるように、意識して慣れていきましょう。
- I wondered if you could (possibly) ~
こちらで、最初の動詞”wonder”の過去形を使っているのは、婉曲用法によるもので、もちろん、現在形でも使うことができます。旅行等であっても、道を尋ねたりする場合には、ぜひ覚えて使いたい表現です。後ろの”possibly”という副詞によって、さらに丁寧度が上がります。
似たような表現として、”kindly”を使った表現も時々聞くこともあるかもしれませんが、こちらの方は、「〜してくださいません?」とちょっとイライラの混じったような口調で言われることも多いものですので、混同しないようにしましょう。
- I wondered if I could trouble you for A
- I wondered if I could ask you to~
“trouble 人 for 物 ”は、「〜には、お手数をおかけいたしますが」に相当する言い方になります。
- Any help[advice] would be much/greatly appreciated.
動詞”appreciate”:「感謝いたします」を使って、「〜していただけましたら幸甚です」というニュアンスを含む表現です。”much”や”greatly”で強調することで、さらに丁寧さが増します。”very”は使えませんので、その点だけ注意が必要です。
- I would appreciate it if you could~
こちらも同じく、動詞”appreciate”が使われています。”appreciated it”とする点を意識して覚えましょう。最上級の依頼表現の一つです。
なお、この動詞は、後ろに「人」ではなく「物」が来ます。例えば、「〜してくださって感謝しています。」という時には、”I appreciate your kindness/making efforts to do this. “のようになります。
- We would very much like you to~
こちらの表現は、”very much”の部分を挟んで、”want”の丁寧形である、”I’d like to〜”:「〜いたしたく存じます」と同じように、”would like to 動詞の原形”が見つけられますね。
- I’m sorry to disturb you, but I’ve got a bit of a problem.
- I’m sorry to be a nuisance/ˈnjuː.səns/, but would you mind~?
- I don’t like asking you this, but could I possibly~?
「ご迷惑をかけてしまう」ということで、”I’m sorry”と謝る文に”but”でつなげるパターンです。「誠に申し訳ないのですが、・・・」という感じですね。
CASUAL
これ以降の表現は、少しフォーマル度合いが下がったものです。親しい同僚や友人などに対しても、ぶっきらぼうな感じを与えずに使える表現ですので、ぜひ使ってみましょう。
- We wondered if you could~
- Is it okay to do ~?
- S would love to do~
「ぜひ〜したい」という意味ですが、”love”を使うことで、”would like to~”よりカジュアルで「ぜひに」というニュアンスを表現力豊かに表すことができます。
- Is there any chance that you could~
「(もしかして、) 〜してくれたりする?」という言い方です。
- Could you do me a favour, please?
「お願い事があるんだけど、いいかな?」といったニュアンスです。”favour”:「お願いごと」、数えられる名詞です。
- I thought you may be able to~
こちらも婉曲用法の“I thought”を付け加えることで、丁寧さをupさせています。「〜してくださいませんか?」という日本語の持つニュアンスに近いものです。
いかがでしたか?
きちんとTPOに合わせた敬語表現ができると、ビジネスマナーのみならず、人格や教養についても良い評価を下されるものです。
一方で、ネイティブでないからと大目に見てもらったとしても、こういった部分を押さえていなかったばかりに、お相手につっけんどんな言い方に聞こえてしまって、必要以上に悪い印象を持たれることは大変なマイナスですね。
本日ご紹介した表現は、文書でも使われるフォーマル度の高いものばかりですから、ぜひ自分のものとなるまで繰り返し、覚えていってください。